脳とラムネ

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脳とラムネ 第三部

馬乗りになって僕の首を絞めている女性がささやく声で
「あなたが今やらなくてはいけないことは何かしら?」
じっと僕の眼を見つめながら言うので僕は彼女の右腕のほうに眼をそらすが、それでも彼女の眼が僕の眼を捕らえているのを感じる。
「立派な人間でいたかったのよね。誰にも非難されない、誰からも讃えられる。だから負けたくなかった。だから逃げた。勝てないと思ったものから逃げて逃げて逃げ続けて、そうしてできたのが今のあなたなわけ。そうね。もちろんわかってるんでしょうね。だって私はあなたがわかっていることしか言わないもの。でもそれは数学に興味の無いまま覚えた方程式と同じ理解の仕方だってことに気がついてない。公式を聞かれればそっくりそのまま答えられるし、どうしてそうなるのかも言える。でも実生活で何に使うのかはわかってない。」
顔が熱くなり、真っ赤に膨れているのを感じる。そのせいで感覚が敏感になっているからか、僕の額と頬に触れている彼女の長い髪が煩わしい。
「あなたは変わらないわ。また何一つ動かないで逃げる。そうよ。動くこと。行動すること。それだけ。」
彼女は微笑みながら少し緩んでいた手に再び力を込めた。声が遠くなり眼を閉じていないのに目の前に眼閃が現れ真っ暗になる。
「すばらしい人間どころか、まともな人間ですらなく、大した値打ちも無い人間でしかないということを認めなさい。それでいて自分に自信を持ちなさい。打算を捨てなさい。虚飾をせず、真実を語りなさい。1か0以外の選択肢を持ちなさい。」
ぼーっとする頭でただ一言。
「できない。」
「やっぱり。」
暗黒と沈黙。僕の意識も消えて。
  1. 2009/03/16(月) |
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